時代小説 ![]()
| ぼんくら | 宮部 みゆき | 講談社 |
| ”長編時代ミステリー”と帯に書いてあったので、長編だと思って読み始めると、何故か最初は短編がいくつか入っていて面食らいましたが、読み進むと全ての話がちゃんと繋がってきて、さすが宮部みゆき、と思わされました。登場人物もみんな非常に味があって魅力的で、主人公はもちろん、脇役のほんの少ししか出番のない主人公の奥さんまで自分の意見を主張して、かっこいいです。でも、特筆すべきはやはり人間テレコ(←懐かしい言葉)のおでこでしょう。どんな人物かは自分で読んで確かめて下さい。この人の書くものは本当にハズレがないので、人に勧めやすいわー。つくづく感心します。 | ||
| あやし 〜怪〜 | 宮部 みゆき | 角川書店 |
| 短編時代小説です。コワイ、というより題名のとおり”あやし”っていう感じの小説が9編入ってます。でもどれも面白くて、しかも、さくさくと読みすすめられて後味よし、っていうのがさすが宮部みゆきって感じです。本当にこの人の小説でハズレはないなあ。スゴイ! | ||
| 巷説百物語 | 京極 夏彦 | 角川書店 |
| なんというか、どれも非常に巧緻に創られたお話です。妖怪を題材に、7編の短編が収録されていますが、複雑な物語が最後にはピタリと収まるべきところに収まるというのがすごい。その過程もぐいぐいと引き込まれる面白さ。京極さん、天才! ちなみにTV化も漫画化もされてます。 | ||
| 続巷説百物語 | 京極 夏彦 | 角川書店 |
| 文字通り、上記の続き。巷説百物語で語られた話の合間合間に起こった事件を続で語っているのですが、それが最終的に全て繋がっていくという、壮大な話になっています。ちょっとややこしいところもありますが(私の頭がついていってないだけかも^^;)、本当に良くできた話だと思います。最後が少し悲しい気がしますが。ぜひ、読むべし。 | ||
| 本所深川ふしぎ草紙 | 宮部 みゆき | 新人物往来社 |
| 本所深川の七不思議を題材に取った短編連作時代小説です。七不思議に合わせてだから7編入ってます(当たり前か(^^ゞ) どれも最後にでてくる茂七親分が人情味にあふれてていい感じです。ちょっと寂しい話もありますが、最後は茂七親分がそんな気持ちを救ってくれるし、安心して読めます。 | ||
| かまいたち | 宮部 みゆき | 新人物往来社 |
| 中編が4つ入ってます。最初のお話「かまいたち」に登場する人物がみんななんだか魅力的で、特に主人公の女の子が気丈で、その父もいい感じで好きです。あと、終わりの2作は後に出版される霊験お初シリーズの最初のお話です。「震える岩」「天狗風」を読む前にこちらを読むことをおすすめします。 | ||
| 堪忍箱 | 宮部 みゆき | 新人物往来社 |
| これもまた短編集。でも今までのよりちょっと「心の闇」というものを題材にしてるような気がします。よくできたミステリって感じ。中でも「お墓の下まで」は誰しもが(題名どおり)お墓の下まで隠し通さなければならない秘密を抱えているものだという、なんとも言えない話だし、「謀りごと」は人間その人に見せている顔だけを持っているわけじゃなく、色々な顔(というか面)を持っているという、ちょっと考えさせられるお話。なんだか説明になってなくてごめんなさい^^; でも、肝心の「堪忍箱」はよく意味がわかりませんでした…。 | ||
| あかんべえ | 宮部 みゆき | 新人物往来社 |
| 題名だけ見るとどんな話か想像がつきませんが、読み終わると色んなことを象徴した題名だと感心しました。内容は新しくできた「ふねや」という料理屋には何人もの亡者(幽霊)がいて、その料理屋の娘のおりんがその幽霊達の成仏できない理由を探っていくのですが、とにかくどの幽霊もキャラがすごく立っているというか、個性があって魅力的な人(?)ばかりで、最後にみんなが成仏していくところはなんだかおりんと一緒になって嬉しいやら悲しいやら複雑な気分になってしまいました。 本当にこの人の小説は引き込まれるというか、独自の世界が成り立っていて、そこに入り込んでしまいます。すごい、の一言です。読んで損なし! | ||
| 覗き小平次 | 京極 夏彦 | 中央公論新社 |
| 各章毎に登場人物の視点を変え、だんだんとそれぞれの心に潜んでいた闇を解き明かしていくなんとも言い難いお話です。小平次を取り巻く人物達の心の闇が全てが繋がり、白日の下にさらされた時、全てが破綻します。残った小平次とお塚はあのままずっと暮らしていくのかと思うとなんとも言えない気持ちになります。 主だった登場人物で唯一まとも、と言うか気持ちが分る気がするのは「巷説百物語」にも出てきた治平だけでした(私的にね)。なお、又市は名前のみの登場です。 とにかく、説明しようのない(←私に文才がないだけとも言う)話ですので、是非ご一読を。 注)題名の「覗き」は本当は編が「占」です。字が出なかったので…) | ||
| 狂乱廿四孝 | 北森 鴻 | 東京創元社 |
| 第六回鮎川哲也賞受賞作。最近、講談社のメフィスト賞でデビューした人ばかり読んでいたら、その他の出版社でデビューした人をほとんど知りませんでした。図書館でこの人の連丈那智シリーズを読んではまり他のも読んでみたら、さすが鮎川哲也賞をいただくだけあって、どれも面白いです。
デビュー作となるこの話は明治に実在した人物をからめ、梨園を舞台にひろがります。名女形の周りに起こる連続殺人を、大店の娘なのに座付き作者の元に弟子入りっした若干16歳の娘が解き明かします。 しかし、そう思うと梨園って本当に特殊な世界だなーと思います。第何代○○なんて、昔からの名前が連綿と受け継がれて行くなんて…。名前も似てて分りにくいし(これは私が覚えられないだけかも^^;)。養子に行っただの、襲名しただの、師弟関係だのとにかくある意味怖い世界だな…。 |
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| 陰陽師 龍笛の巻 | 夢枕 獏 | 文藝春秋 |
| 文春版としては5巻目になります。他のもちゃんと読んでるんですが読んですぐUPしないので話を忘れてしまいなかなか書けません^^;
やっと書いたと思ったら5作目でした。そのうち前のも読み直して書きます。
言い訳はここまで。
いつも思うのですが、晴明と博雅の二人の絶妙の掛け合い、 「ゆこう」 「ゆこう」 そういうことになった。 この部分がすごく二人の関係を感じて好きです。あと、あくまで率直で素直な博雅に晴明が対応に困る時とかがまたなんとも。 今回に起こった怪異はそれもとても面白くてよかったです。特に「むしめづる姫」が自由奔放でいい感じ。道満の登場率も高いし。 漫画の方はなんだかエラくややこしいことになってますが、小説は相変わらず淡白で読みやすいです。 |
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| 京伝怪異帖 | 高橋 克彦 | 中央公論社 |
| 密かに死んだ事にされた異能の天才・平賀源内と戯作者・山東京伝(作中では伝蔵)が幽霊や天狗、神隠し等の謎を解き明かす。
中編が5編入っているこの本はかなり分厚いですが、読むと面白い!なんと言っても源内の頭の回転のよさ(口の達者さ?)がすごい。先の先まで見通すその凄さ。その周りを取り巻く人たちも味があっていいです。 しかし、全てがからくりで説明できるのではなくて、本当の幽霊というか怨霊がでてきたり、生霊が出てくるその恐ろしさもまた格別です。さらに最後の話にはさりげに「星封陣」に出てくる神社なども出てきて、「好きなんだなー」と思いました。読み応えのある一冊です。 |
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| 完四郎広目手控(かんしろうひろめてびかえ) | 高橋 克彦 | 集英社 |
| 作者によると、「広重の”名所江戸百景”から二点、任意に絵をとりだして、そのふたつの絵を結びつける物語を十二話つくりだしました。」とのこと。確かに全てのお話にちゃんと絵も掲載されています。でもその絵からこれだけの話を書けるのがすごい。
短編なので読みやすく、しかも短編なのにその短さの中で謎を提示し解き明かす小気味よいテンポのよさ。登場人物の完四郎や魯文、藤由のキャラもよくって読んでいて気持ちいいです。幕末という時代設定なので、さりげに土方歳三などもでてきてニヤリとさせられます。 |
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| 完四郎広目手控 天狗殺し | 高橋 克彦 | 集英社 |
| 完四郎広目手控の第二弾です。今回は江戸のみに留まらず、東海道を経て京へ登ります。しかもその京へ向かう時の同行者はあの坂本竜馬。…といっても出番はほとんどないですが。
あいかわらず飄々としながらも鮮やかに謎を解き明かす完四郎と、こちらも相変わらずの調子のよさの魯文のペアがいい感じです。
だんだんと幕末の殺伐とした感じが出てきて、やや暗い感じになりがちですが、お話は十分楽しめます。おすすめです。 |
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| おこう紅絵暦 | 高橋 克彦 | 文藝春秋 |
| 北町奉行所筆頭与力の妻で元柳橋の芸者であったおこうと舅の左門が江戸を騒がす事件を解決に導く、という捕り物帳の連作短編集です。 おこうの頭の回転のよさと、舅の左門の物分りのよさ(嫁とこれだけ仲がいいっていうのがスゴイ)、がいい感じ。そしておこうの昔馴染みなどがみなおこうのおかげで幸せになる、というところに救いがあって楽しく読めました。 |
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| 豆腐小僧双六道中
ふりだし |
京極 夏彦 | 講談社 |
| 何時の間にか廃屋に現れた豆腐小僧が”自分”探しの旅に出るーーみたいな感じのお話です。豆腐小僧の行く先々には色々と難関(?)が。色んな妖怪が登場し、”妖怪とは何ぞや”という難問も解説してくれる妖怪好きには堪らない本です。まさに、妖怪好きによる、妖怪好きのための本ではないかと。 個人的には達磨先生が好きでした。 ジャンルは妖怪のコーナーにすべきが悩みましたが、小説なのでこちらに入れましたので、あしからず。 | ||