「流川を喜ばせる方法」
今回のお題に行き詰まった晴子は、桜木に相談することにした。
「ルカワを喜ばせる方法っすか?」
「そう。出来れば私も一緒に楽しめるものがいいんだけれど、何にも思いつかなくて」
「一緒に……。そうっすねぇ、あいつが喜ぶことっつったら、バスケして、メシ食って、寝るに尽きるんじゃないっすか?」
「そうかもね……でもそれ、最後まで一緒に楽しめるのって、桜木くんだけよ?」
晴子はため息をついた。
「相変わらず、ラブラブなんだから」
「分かってるんなら、何でオレに聞くんすか」
「つけ入るチャンスがないかなぁと思って」
「もうルカワの事は諦めて下さいよ」
「チャンスなし? これまでもだけど、これからも一切?」
「あてられる覚悟で見届けますか?」
「虎視眈々と狙い続けるわよ」
晴子は、忍ばせておいたレコーダーの電源を、こっそりと切る。
これを流川に聞かせれば、何よりも喜ぶに違いないと思いながら。
2005/02
⇒きまぐれにはなるはな